やりたいこと

人生にもう一度、ワクワクできたらいいな。好きな人、好きな物、好きな色が素直に感じられた子供の頃のように、自分を一番に考える時間を作りたい、そんな風に思って、FanAgain(ファンアゲイン)という名付け、アニースローンチョークペイントのストッキストを目指すことにしました。

子供の頃のようにもう一度、自分のファンになってほしくて。

私は今までずっと、自分がやってみたい事を見つけられずにいました。ソファーで休む事もできないワーカホリックの状態で、周囲から心配もされていました。

そんな私がアニースローンチョークペイントを知り、はじめて「やってみたい!」という気持ちが沸き上がり、後先考えずアニースローンジャパンに電話をしました。いろんな心配事が想定できましたが、とにかく前に進んでみることにしました。

「人を幸せにする」という何とも壮大な定義を掲げたお仕事をしていました。何冊も本を読み、どんな人の話をよく聞くようにして、些細な事も見逃さず、心を研ぎ澄ませるように日々を送っていました。

人が幸せになるために、間違いのないものや、効率の良い方法を見つけようとして、熱心に様々な事を試し、それなりに成果が感じられた事もあるんです。だからその時一瞬感じる、相手との一体感が欲しくて、成果を出すことに必死になっていました。

しかし、刻々と背景が変化していく中で、そのように成果でつながろうとすると、最初の正しかったはずの答えは反転し、長期的には「意味のないもの」として着地する事が多い。イメージとしては8割がそう。

変化に追従しようと舵取りをする課程で、ある人は傷つき、予測しなかった行動に出る。「あの人がそんな事をするなんて」「あの人らしくないよね」という事態が巻き起こり批判の嵐になったりする。そういった結果に自分もまた、同じように、批判的な気持ちになり、矛先を自分へ。そんな事を繰り返していました。

それを経験と呼ぶのに、なんだか違和感がありました。達成感がないんです。あたしは幸せにぜんぜん近づいていないと、情けなくなったりしていました。

幸せに必要なもの

いつもトラブルが起きていて、それらを対処し続けながら20年ほど悩み続けていました。「どうも幸せを感じるのは人とのつながりによって生じやすい。だからコミュニケーションが大事なんだ!例えば以下のような事ができていないから、私は未熟で上手くいかないのかな?と思っていました。

  • 相手の立場にたって考える
  • 相手の利益があるかを考える

これらは本当に正しい教えだと思います。しかし、前提条件があります。

  • 自分の好き勝手は良くないから、相手の立場に立って考えなさい
  • 自分の好き勝手は良くないから、相手の利益があるかを考える

このように、人は好き勝手になりやすいので、そうならないようにという教えです。好き勝手にする部分が無いのに上手くいかせたくて相手の立場、利益を考え続けるとどうなるか、、、

自分を押し込めた結果、誰もが持っている自分の世界さえ失って、何の魅力もない空っぽ人間になってしまう。そして、好きな事をしている相手に全く共感できなくなってしまいます。なんてこと!これを何とかするには、自分の世界を取り戻さなければなりません。

私にとっては、一度世の中のアドバイスをセーブして、押しこめた自分らしさを解放すること。自分の良いと思う世界を確認すること、そしてその世界が変わっていくことを許してあげること。これが私の幸せにとても必要なんだと思いました。

それは即ち「もうがんばらない」という事でした。

そして、人が幸せになるためにどうすべきか?という問いの「人が」の部分が「自分が」に変わった瞬間でした。

その人が自分らしくあること

わかってみると、それを最初から理解していたように見える方がいることに気づきます。ありふれていると思っていた「楽しみなさいね」という助言が、いかに重要だったのかがわかりはじめます。以前は、人生を楽しむなんてとてもじゃないけど無理でした。しかし今は「もっと楽しめるようにできる」と思えるようになっています。

変化の中に必ずいる自分

また、「自分らしく」なるのが難しい人は、何が違うの?どうやったらいいの?という疑問が生まれます。その人らしさは、決めつけても、誘導しても良くありません。わがままで自分ことのだけしか考えない、というのができる人もいるけれど、考えすぎちゃう人、繊細な人はなかなかできないでしょう。

私はそれまで「変わらぬ気持ち」こそ大事だと思っていました。だけど人は成長し、状況は変わります。つまり考えも変わります。世の中も状況も考え方も変わる中、かならずいる自分。これが本当の自分です。世の中が変わり、やる事、選ぶこと、話す内容が変わるのに、必ずいる自分。刻々と変化していく自分らしさ、これを瞬時につかみ取る簡単な方法はないのかな?

変わっていく中で、自分を自分の中にきちんと認識することこそ、尊い。

見ている世界が違う中で、他の人と同じ場所にいる実感を持ちたい。その人が心の奥底にしまってしまったような「そのひとらしさ」が、楽しむためにそっと顔を出す瞬間をつくりたい。そう気づきました。私はそれに追従したい。

どんな条件が揃えば、人は自分を解放できるのだろう。。。

アニースローンチョークペイントは、その疑問の答えにぴったりな気がしています。その人が色を塗った時や色を選んだ時に、その人が世界に出てきた一瞬を感じることがあります。

緊張がふわりと軽くなる時。没頭した状態。色につられてこらえられずに出てきた自分。ペイントをしている時、誰もが素直になり、相手の色と自分の色が違う事を受け入れて、競争がなく、応援する気持ちを伝えられ、自分もそれを受け止められる時間があります。

もちろんまだわからないことだらけ。ただ、今までと違うのは、あたしがとてもワクワクしていることです。私にとって、アニースローンチョークペイントは「幸せ」の源泉になりました。だから勉強も楽しいし、めんどくさい事もウキウキしてやれています。

結果的には、効率が悪い事、めんどくさい事をやるのが、幸せなのでしょう。それは生産性とか利益とか、いいねの数とは真逆の事です。それを周囲の人と共有するのは、難しい。けれど、ワクワクしながら色を載せているとき、出来上がったものを見てはしゃいでいる時、お互いが分かり合えたような瞬間があったら幸せです。

その一方で、長年培った、効率よくやる正義が、今でも私にブレーキをかけてきます。正直どちらが正解というのではなく、そこにはグラデーションがあるでしょう。でも、迷ったらめんどくさい方向で。

私はやっと、やってみたい事に挑戦しています。やりたい事だらけの方も、何もない方も、アニースローンチョークペイントはあなたの夢に追従します。自分だけのために塗る贅沢な時間を知ってほしい。

きっと楽しいから。

色に会いに来てください。